出張が続くと、なかなか書けないものです。
が、このブログの読者は結構おられるのですね。
ビューの多さにちょっと”びっくり”ですわ。
業界向けに発信したブログですが、気まぐれつつもアップには励みますです。
今回は、パークのお話を”ちょこっと”。
90年代は、スキー場の個性や差別化などと言ってパークを作り、2000年代にはいると、なんら個性とか差別などとは言えないどこのスキー場でも猫も杓子もパークでござる。
それが一服すると、差別化はパークの規模の競争となり、はたまたキッカーの大きさを競い合う。
共通券をもつ複合スキー場では、乗車回数で売上を案分されることから、乗車効率を良くしようと、またまたパークに走る。そして走る走る、ひた走る。
まるで、パークを作ることが案分の奥の手といわんがばかりの勢いですわ。
が、そろそろ~~とですが、スキー場経営者達は気が付いてこられた。
そうです、、、、スキー場の客数が減っている~~
隣のスキー場を意識しすぎて、パークをでかくしたし、増やしたけれど、パークに入る人は確かに増えた。しかしだ、パークに入らないファミリーやらシニアやら一般客はどえらい減ってしまった。
さあここで我が社の出番です。
パーク利用者とスキー場来場者数の相関関係を統計しなくてはなりません。
ほぼ90%の確率ですが、パーク規模がある一定以上を超える場合、パークのコンセプトをアスリート化すると、一般顧客は減少するという反比例計算が成り立ってしまう。
ちなみに30箇所程度の蓄積データを回帰計算するだけで、簡単に判明してしまいやす!
(この変数設定までは伏せますが)その精度は90%以上。
典型的な場合には、来場者がほぼ半数になっているのですよねぇ。
側面的な計数判断するとすぐわかることですが、大体のスキー場の方々は「減少結果」がはっきりと出てから、やっとご理解頂けるというパターン。
この場合は、もはや末期症状のため来場者復活ははるか遠し。なのですよ。
ただ、このような状況でも上手にパーク顧客も取り込んで、来場者も落とさないスキー場もおられます。
この場合は、パークのディガーを外部の人間に委ねていないこと。つまり、スキー場の直営で管理運営・整備を全て行っているところですね。
人に頼る、外部に予算をかける、スキー場に必要な人材が不在、このような場合は概ねパーク運営に失敗して、来場者を減少させています。プロやショップ、スクールに頼る場合は特に顕著。
外部に任せている、地域の誰々がやっているという他力本願では、スキー場に来場する顧客サービスには繋がらない。
簡単なことです。スキー場内部で育成されたスタッフの場合、安全管理含めて全ての責任をスキー場が持たなくてはならない。
何事が起きようとも自らリスクを背負う自信と責任を持たない限りパーク運営は難しい時代となったということですね。(安全管理の事柄は別途記載しますが) 続く
<お問い合わせ・ご意見:cava@freestyle.co.jp>
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ビューの多さにちょっと”びっくり”ですわ。
業界向けに発信したブログですが、気まぐれつつもアップには励みますです。
今回は、パークのお話を”ちょこっと”。
90年代は、スキー場の個性や差別化などと言ってパークを作り、2000年代にはいると、なんら個性とか差別などとは言えないどこのスキー場でも猫も杓子もパークでござる。
それが一服すると、差別化はパークの規模の競争となり、はたまたキッカーの大きさを競い合う。
共通券をもつ複合スキー場では、乗車回数で売上を案分されることから、乗車効率を良くしようと、またまたパークに走る。そして走る走る、ひた走る。
まるで、パークを作ることが案分の奥の手といわんがばかりの勢いですわ。
が、そろそろ~~とですが、スキー場経営者達は気が付いてこられた。
そうです、、、、スキー場の客数が減っている~~
隣のスキー場を意識しすぎて、パークをでかくしたし、増やしたけれど、パークに入る人は確かに増えた。しかしだ、パークに入らないファミリーやらシニアやら一般客はどえらい減ってしまった。
さあここで我が社の出番です。
パーク利用者とスキー場来場者数の相関関係を統計しなくてはなりません。
ほぼ90%の確率ですが、パーク規模がある一定以上を超える場合、パークのコンセプトをアスリート化すると、一般顧客は減少するという反比例計算が成り立ってしまう。
ちなみに30箇所程度の蓄積データを回帰計算するだけで、簡単に判明してしまいやす!
(この変数設定までは伏せますが)その精度は90%以上。
典型的な場合には、来場者がほぼ半数になっているのですよねぇ。
側面的な計数判断するとすぐわかることですが、大体のスキー場の方々は「減少結果」がはっきりと出てから、やっとご理解頂けるというパターン。
この場合は、もはや末期症状のため来場者復活ははるか遠し。なのですよ。
ただ、このような状況でも上手にパーク顧客も取り込んで、来場者も落とさないスキー場もおられます。
この場合は、パークのディガーを外部の人間に委ねていないこと。つまり、スキー場の直営で管理運営・整備を全て行っているところですね。
人に頼る、外部に予算をかける、スキー場に必要な人材が不在、このような場合は概ねパーク運営に失敗して、来場者を減少させています。プロやショップ、スクールに頼る場合は特に顕著。
外部に任せている、地域の誰々がやっているという他力本願では、スキー場に来場する顧客サービスには繋がらない。
簡単なことです。スキー場内部で育成されたスタッフの場合、安全管理含めて全ての責任をスキー場が持たなくてはならない。
何事が起きようとも自らリスクを背負う自信と責任を持たない限りパーク運営は難しい時代となったということですね。(安全管理の事柄は別途記載しますが) 続く
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スキー場の設計やコンサルタントに多くの素晴らしい諸先輩達がおられます。先輩達はアカデミックな方々が多く学識レベル知識レベルがとても高い。わたしはというと見てくれからノン・アカデミック(渋笑)!
ただ、先輩達と違うことは、アルペンやフリースタイルの競技履歴があったことですかね。
私がコンサル業務を開始した初期の頃88年頃、大手電鉄系スキー場開発に携わらさせていただいた時に、担当者から「白川さんのご専門は何ですか?」と尋ねられたことが多々ありました
パット見若いのに偉そうにだ(今でも10歳以上若く見られてしまうことが多々)、重回帰だハフだ、森林コンパス(単にトランシットは重いから)で測量だなんだ、流量計算だなどなど言いのけ、山スキーやテレマークに詳しいしうまいし(失礼・プチ自慢)、山歩きがやたらと早い。当然スキーはうまい(あっ・これも自慢だわ)。クライアントさんからすると、重要な仕事をまかせるからには当然専門分野を尋ねたくもなる。
それにたいして、私の答えは、「体力です!」と自信をもって言いましたわ。これにはクライアントさま達にはひとまず大うけであったことは言うまでもない。
冗談ぽく思われるでしょうが、当たってるのです。仕事の内容はと言うと、ヤブやら立木が密集する山林の中をひたすら歩く歩く、そして登る登る、滑る滑るの繰り返し。体力が無いことには絶対できないお仕事には違いない。
大学はスキーとは無縁な投擲で陸上部特待生として体育会に入部したので間違いなく専門は「学力」・・・ではなくてズバリ「体力」。最もぉ、自分がやりたいこの仕事を職業とするために、生まれて初めてくらい?勉強したし、測量や土木設計も独学。なかでも体力と無縁な統計が一番大変。そしてです、現場で実践をこなしていったのさっ、というわけです。その数も100箇所くらいとなってしまった。場数をこなしていくうちに事業計画策定の経験値と精度は段々とアップ。
その私の原点と言っていいフリースタイルマインド(アルペン競技も経験あるけど)が設計コンサルタント業務に大いに反映したことは言うまでもありません。
特に、エアリアルをしたいが為に70年代後半から80年代初頭に色々スキー場でジャンプ台を作りまくり。いわゆるゲリラジャンプ台というスキー場でも最も恐れられる代物。まさにディガーの原点だったかも。ただし、ディガーのような格好良さはなかったですね(笑)。それより緩斜面から急斜面の変化点を探してジャンプ台を作っていたので、ナチュラルヒット台の原点といった方が近いかもしれません。
私がこの仕事を始めた時(86年~92年頃)には、フリースタイルの施設を作るなど言うことは許されない時代、せいぜい隠れモーグルコースやエキストリームコースを、設計図書表記として書き入れたいモーグルという言葉を削除して作る程度。がしかし、たった長さ200m程度幅は圧雪車2台分程度の斜面に多くの人を滞留させることができるモーグルゲレンデは当時混雑していたスキー場にとってキャパシティ分散のためには非常に有効となる設計技術なのですよね。
前回紹介したキャパシティはフラットな斜面を滑り降りるためのもの。ざっくり言うと時速30~40km換算では一人当たり1000平米必要となります。しかしモーグルコースはコースサイドで立ち止まる人が多いこともあり一人200平米程度で算出可能。まさに日本に適したゲレンデと言えるのですよね。フランスでも教えて貰えなかった私独自の算定数値でした。今ではパークなどのアトラクションでも同様の計算手法があります。滑走する高低差で満足度を得られなくなってきたとも言えますね。
日本のゲレンデで、モーグルをスキー場の集客路線として取り込んだ最初の事例は「白馬さのさか」です。この運営会社の顧問を12年間携わらさせていただき様々なことを現場で実践できましたね。日本で初めてトライした圧雪車での人工コブモーグルコース作り、ついには型枠工法モーグルメーカー(特許)をスキー場と開発しました(今では多くのスキー場のコブ作りに貢献)。さらにはコースオペレーターと称してエア台やコース管理をするスタッフを常勤させたことも今で言うディガーの始まりでした。またコース利用での誓約書システムや安全管理手法など、当時どこにも実績がなく、試行錯誤でシステムを作っていきました。
98年頃のピーク時には正面ゲレンデのモーグルコースに1000人集まったときは正直感動ものでした。8000平米のコースにシーズンでモーグル目的に5万人程が訪れてくれました。索道乗車に約80人、リフト待ち20分ほど発生してので約400人がリフト待ち。そしてレストランにも数十人。スタート地点に100人、ゴールにも100人、コースサイドとオンコースが200人というすさまじきかな光景でした。
このゲスト人数となったのには大きな理由があります。コンピューター通信の元祖ニフティサーブのとある会議室の人たちに支援してもらった功績が一番大きかった・と振り返ります。今で言うブログやmixiの原点でしょうか。会議室が情報発信となりそれが究極の口コミとなり、次々と全国からモーグルファンが集まってきました。当時モーグルは八方の兎平の人気が圧倒的だったのですが、1~2年で小さくて無名な「白馬さのさか」にモーグルスキーヤーが集中したのです。
小さなスキー場が全国区になっていった実績としては、私の記憶では70年代に基礎スキーで一世を風靡した「浦佐」が唯一の事例だったと記憶しています。スキージャーナル誌に頻繁に紹介され、検定は浦佐ということのイメージが定着し、大規模スキー場と戦えるソフト手法の起源でしたね。「白馬さのさか」は基礎から分野を変えてモーグルで全国区になったわけです(がしかし、ソフトという代物は常に改善や改革、新たなアイデアが無い限り、必ず廃れるものですよね)。
さらに、自身でモーグル・フリースタイルジャンルのメルマガシステムを作り年々徐々に拡大、95年頃には3000人だった会員がピーク時(00年)には5万人までとなりました。
ホワイトピアたかす、ブランシュたかやまにも同様のモーグルコースを造りました。
同じモーグルでも、それぞれのスキ展開ー場の地形など環境の違いを逆出にとって「さのさか」とは差別したセグメントされたモーグルコースとしてです。ブランシュたかやまは斜度14度で「さのさか」ユーザーよりエントリー向けに展開、ホワイトピアたかすは20度200mのコースを造成して作り公認コースとした東海地区で初めてのアスリート仕様、現在東海地区では一番有名なコース作り職人のカトペがしっかりとスキー場の社員となって作っているとのこと。どちらもマス層のモーグル愛好家で今でも元気に運営中です。
キャパシティという概念は、常にスキー場経営に付きまとう不可欠な判断材料なのです。
スキー場の方はスキー場の一部のコースが死んでいて人がいないためになんとかしたい、と言われることがあります。キャパシティを均衡に活性化させたいのは経営者の心理ではあります。
そう言ったシチュエーションはどこにでもあって、社内や地域でもアイデアは結構出るものです。若い人たちにはアイデアを創出するチャンスを与えることも必要でしょう。収支性をともなう現実性まで深く考えることも訓練となるでしょう。ただし、生まれるかもしれないアイデアの目を潰すことだけは避けていただきたい。チャンスを与えないことで、若い人たちがネガティブなること自体がスキー場経営にとって最も大きな損失だと思うのです。
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ただ、先輩達と違うことは、アルペンやフリースタイルの競技履歴があったことですかね。
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パット見若いのに偉そうにだ(今でも10歳以上若く見られてしまうことが多々)、重回帰だハフだ、森林コンパス(単にトランシットは重いから)で測量だなんだ、流量計算だなどなど言いのけ、山スキーやテレマークに詳しいしうまいし(失礼・プチ自慢)、山歩きがやたらと早い。当然スキーはうまい(あっ・これも自慢だわ)。クライアントさんからすると、重要な仕事をまかせるからには当然専門分野を尋ねたくもなる。
それにたいして、私の答えは、「体力です!」と自信をもって言いましたわ。これにはクライアントさま達にはひとまず大うけであったことは言うまでもない。
冗談ぽく思われるでしょうが、当たってるのです。仕事の内容はと言うと、ヤブやら立木が密集する山林の中をひたすら歩く歩く、そして登る登る、滑る滑るの繰り返し。体力が無いことには絶対できないお仕事には違いない。
大学はスキーとは無縁な投擲で陸上部特待生として体育会に入部したので間違いなく専門は「学力」・・・ではなくてズバリ「体力」。最もぉ、自分がやりたいこの仕事を職業とするために、生まれて初めてくらい?勉強したし、測量や土木設計も独学。なかでも体力と無縁な統計が一番大変。そしてです、現場で実践をこなしていったのさっ、というわけです。その数も100箇所くらいとなってしまった。場数をこなしていくうちに事業計画策定の経験値と精度は段々とアップ。
その私の原点と言っていいフリースタイルマインド(アルペン競技も経験あるけど)が設計コンサルタント業務に大いに反映したことは言うまでもありません。
特に、エアリアルをしたいが為に70年代後半から80年代初頭に色々スキー場でジャンプ台を作りまくり。いわゆるゲリラジャンプ台というスキー場でも最も恐れられる代物。まさにディガーの原点だったかも。ただし、ディガーのような格好良さはなかったですね(笑)。それより緩斜面から急斜面の変化点を探してジャンプ台を作っていたので、ナチュラルヒット台の原点といった方が近いかもしれません。
私がこの仕事を始めた時(86年~92年頃)には、フリースタイルの施設を作るなど言うことは許されない時代、せいぜい隠れモーグルコースやエキストリームコースを、設計図書表記として書き入れたいモーグルという言葉を削除して作る程度。がしかし、たった長さ200m程度幅は圧雪車2台分程度の斜面に多くの人を滞留させることができるモーグルゲレンデは当時混雑していたスキー場にとってキャパシティ分散のためには非常に有効となる設計技術なのですよね。
前回紹介したキャパシティはフラットな斜面を滑り降りるためのもの。ざっくり言うと時速30~40km換算では一人当たり1000平米必要となります。しかしモーグルコースはコースサイドで立ち止まる人が多いこともあり一人200平米程度で算出可能。まさに日本に適したゲレンデと言えるのですよね。フランスでも教えて貰えなかった私独自の算定数値でした。今ではパークなどのアトラクションでも同様の計算手法があります。滑走する高低差で満足度を得られなくなってきたとも言えますね。
日本のゲレンデで、モーグルをスキー場の集客路線として取り込んだ最初の事例は「白馬さのさか」です。この運営会社の顧問を12年間携わらさせていただき様々なことを現場で実践できましたね。日本で初めてトライした圧雪車での人工コブモーグルコース作り、ついには型枠工法モーグルメーカー(特許)をスキー場と開発しました(今では多くのスキー場のコブ作りに貢献)。さらにはコースオペレーターと称してエア台やコース管理をするスタッフを常勤させたことも今で言うディガーの始まりでした。またコース利用での誓約書システムや安全管理手法など、当時どこにも実績がなく、試行錯誤でシステムを作っていきました。
98年頃のピーク時には正面ゲレンデのモーグルコースに1000人集まったときは正直感動ものでした。8000平米のコースにシーズンでモーグル目的に5万人程が訪れてくれました。索道乗車に約80人、リフト待ち20分ほど発生してので約400人がリフト待ち。そしてレストランにも数十人。スタート地点に100人、ゴールにも100人、コースサイドとオンコースが200人というすさまじきかな光景でした。
このゲスト人数となったのには大きな理由があります。コンピューター通信の元祖ニフティサーブのとある会議室の人たちに支援してもらった功績が一番大きかった・と振り返ります。今で言うブログやmixiの原点でしょうか。会議室が情報発信となりそれが究極の口コミとなり、次々と全国からモーグルファンが集まってきました。当時モーグルは八方の兎平の人気が圧倒的だったのですが、1~2年で小さくて無名な「白馬さのさか」にモーグルスキーヤーが集中したのです。
小さなスキー場が全国区になっていった実績としては、私の記憶では70年代に基礎スキーで一世を風靡した「浦佐」が唯一の事例だったと記憶しています。スキージャーナル誌に頻繁に紹介され、検定は浦佐ということのイメージが定着し、大規模スキー場と戦えるソフト手法の起源でしたね。「白馬さのさか」は基礎から分野を変えてモーグルで全国区になったわけです(がしかし、ソフトという代物は常に改善や改革、新たなアイデアが無い限り、必ず廃れるものですよね)。
さらに、自身でモーグル・フリースタイルジャンルのメルマガシステムを作り年々徐々に拡大、95年頃には3000人だった会員がピーク時(00年)には5万人までとなりました。
ホワイトピアたかす、ブランシュたかやまにも同様のモーグルコースを造りました。
同じモーグルでも、それぞれのスキ展開ー場の地形など環境の違いを逆出にとって「さのさか」とは差別したセグメントされたモーグルコースとしてです。ブランシュたかやまは斜度14度で「さのさか」ユーザーよりエントリー向けに展開、ホワイトピアたかすは20度200mのコースを造成して作り公認コースとした東海地区で初めてのアスリート仕様、現在東海地区では一番有名なコース作り職人のカトペがしっかりとスキー場の社員となって作っているとのこと。どちらもマス層のモーグル愛好家で今でも元気に運営中です。
キャパシティという概念は、常にスキー場経営に付きまとう不可欠な判断材料なのです。
スキー場の方はスキー場の一部のコースが死んでいて人がいないためになんとかしたい、と言われることがあります。キャパシティを均衡に活性化させたいのは経営者の心理ではあります。
そう言ったシチュエーションはどこにでもあって、社内や地域でもアイデアは結構出るものです。若い人たちにはアイデアを創出するチャンスを与えることも必要でしょう。収支性をともなう現実性まで深く考えることも訓練となるでしょう。ただし、生まれるかもしれないアイデアの目を潰すことだけは避けていただきたい。チャンスを与えないことで、若い人たちがネガティブなること自体がスキー場経営にとって最も大きな損失だと思うのです。
<お問い合わせ・ご意見:cava@freestyle.co.jp>
なんと言ってもスキー場の命はゲレンデでしょう。
バブル時を引きずり、いまでも索道事業という概念でスキー場運営を行う方々も見えます。
06年今年は法改正もあり運輸事業として引き締められ、安全管理を全面に出さなくてはならないことから、スキー場経営=索道事業経営となるもっともな図式。鉄道事業法の管理下のもと安全運行遵守。
スキー場経営は、究極のサービス業である反面、当たり前ですが輸送運輸事業なのだよね。
通常の運輸事業と違うのは、定まった路線沿線の人を運ぶではなく、運ぶ人がわざわざ不便なお山にやってこなくてはならない経営をするのがスキー場。
お客が少なくなったスキー場ほど安全管理が手薄になる危険性もある。
だ・か・ら、お客を呼ばなくてはお話にならないのですよ。
逆説で、安全管理が完璧だからと言っていくら訴えてもお客を呼べるわけではない。
スキー場のお客、ここではゲストと言いましょう。
ゲストは何を求めてスキー場に来るかって、食事をするためでなく、買い物でもなく、滑ること。
滑るゲレンデに価値があるかどうか、だけでしょ。こんな簡単なことはない。
私は、88年にフランスネージュインターナショナルというフランス政府の外郭団体でフランスのリゾート設計技術の普及のため、スキー場設計の勉強をさせてもらいました。
フランスでは、シャモニーやトロアバレー、ティーニュやフレーヌなど全ての蒼々たるスノーリゾートの設計を全て「国」が行っています。サボアはシャンベリーにあるSEATM(山岳施設観光局)というところで一括設計をしています。設計と言ってもゲレンデだけではないですよ。索道、道路、宿泊施設、サービス施設等々、キャパシティを算出し、その範囲の中でしか宿泊施設の許認可を与えない。ゲレンデのキャパが増えて初めてベッド数が増えるのです。
日本のように勝手に設計してゲレンデも宿も食堂も作らせて貰えません。SEATMは、環境関係や各省庁との調整を一手に引き受けて、適正なコース作り・山岳都市計画策定を行います。
そのコンセプトは、適正なキャパシティだからこそ、ゲストは楽しいと感じてくれることです。
リモートセンシングを多用し、適正なデータとして分析したうえで設計を行うのです。
実は、私が92年頃から日本で初めてこのリモートセンシングを用いた設計手法を使っているのですよ。これは、飛行機やヘリコプターで基準日に何回か航空撮影を実施。この際、別動部隊の調査員達がスキー場内の施設全ての人員をカウント。索道待ち、乗車人数、トイレから、食堂、駐車場まで全ての人数を計測。これを元に適正値を計算する。
これは開発やリニューアルでの事業計画の判定基準に最適な手法です。また、この手法は、動線計画や交通流量計画の元にもされています。私は、実地と研究を10年間行いましたわ。
私は国内100箇所くらいの膨大なスキー場の写真とデータを持っているのよですよね。プチ自慢です。
この時、日本ではまか不思議な設計手法がありました。VTM(バーチカル・トランスポート・メーター)という滑り手の高低差滑走距離数値から乗車回数を割り出し、索道に何回乗れるかで一日何人入るかというもの。事業予測で重回帰分析は変数設定によってどうでも答えを誘導することができることと同様、都合のいい手法として悪用してたようです(苦笑)。
また、一人当たり100平米という面積を基準としてゲレンデ面積で割ったりする計算をする手法を聞いたときは驚愕。ゲレンデはいくら混雑しても良いから、索道を建設するのだという誘導作戦?これ以上は言いませんが。
今なお、適正という考えが少ないと思うのです。索道待ちは少ないのに、ゲレンデが混んでいる。ゲレンデ滑るのが不快というゲレンデが今なおあるのです。
当時ザウスに象徴されたように狭いゲレンデに何人入るのでしょう。ザウス閉鎖の理由は、ゲストが減少したからと言うことでしたが、もともとあのゲレンデにはそんなに人は入らないのですよ。人が動くという発想が無かったとしか言いようがないと思いましたよ。
滑走スピードはビギナーでも時速20kmは出ています。中級者では40kmはあたりまえ。そのスピードに適したキャパシティがあるのです。 何事もキャパシティ・バランスが必要。
この手法を教わりたい方は是非連絡下さいな。
ゲストが減った・という根底を驚くほど理解できますよ!
バブル時を引きずり、いまでも索道事業という概念でスキー場運営を行う方々も見えます。
06年今年は法改正もあり運輸事業として引き締められ、安全管理を全面に出さなくてはならないことから、スキー場経営=索道事業経営となるもっともな図式。鉄道事業法の管理下のもと安全運行遵守。
スキー場経営は、究極のサービス業である反面、当たり前ですが輸送運輸事業なのだよね。
通常の運輸事業と違うのは、定まった路線沿線の人を運ぶではなく、運ぶ人がわざわざ不便なお山にやってこなくてはならない経営をするのがスキー場。
お客が少なくなったスキー場ほど安全管理が手薄になる危険性もある。
だ・か・ら、お客を呼ばなくてはお話にならないのですよ。
逆説で、安全管理が完璧だからと言っていくら訴えてもお客を呼べるわけではない。
スキー場のお客、ここではゲストと言いましょう。
ゲストは何を求めてスキー場に来るかって、食事をするためでなく、買い物でもなく、滑ること。
滑るゲレンデに価値があるかどうか、だけでしょ。こんな簡単なことはない。
私は、88年にフランスネージュインターナショナルというフランス政府の外郭団体でフランスのリゾート設計技術の普及のため、スキー場設計の勉強をさせてもらいました。
フランスでは、シャモニーやトロアバレー、ティーニュやフレーヌなど全ての蒼々たるスノーリゾートの設計を全て「国」が行っています。サボアはシャンベリーにあるSEATM(山岳施設観光局)というところで一括設計をしています。設計と言ってもゲレンデだけではないですよ。索道、道路、宿泊施設、サービス施設等々、キャパシティを算出し、その範囲の中でしか宿泊施設の許認可を与えない。ゲレンデのキャパが増えて初めてベッド数が増えるのです。
日本のように勝手に設計してゲレンデも宿も食堂も作らせて貰えません。SEATMは、環境関係や各省庁との調整を一手に引き受けて、適正なコース作り・山岳都市計画策定を行います。
そのコンセプトは、適正なキャパシティだからこそ、ゲストは楽しいと感じてくれることです。
リモートセンシングを多用し、適正なデータとして分析したうえで設計を行うのです。
実は、私が92年頃から日本で初めてこのリモートセンシングを用いた設計手法を使っているのですよ。これは、飛行機やヘリコプターで基準日に何回か航空撮影を実施。この際、別動部隊の調査員達がスキー場内の施設全ての人員をカウント。索道待ち、乗車人数、トイレから、食堂、駐車場まで全ての人数を計測。これを元に適正値を計算する。
これは開発やリニューアルでの事業計画の判定基準に最適な手法です。また、この手法は、動線計画や交通流量計画の元にもされています。私は、実地と研究を10年間行いましたわ。
私は国内100箇所くらいの膨大なスキー場の写真とデータを持っているのよですよね。プチ自慢です。
この時、日本ではまか不思議な設計手法がありました。VTM(バーチカル・トランスポート・メーター)という滑り手の高低差滑走距離数値から乗車回数を割り出し、索道に何回乗れるかで一日何人入るかというもの。事業予測で重回帰分析は変数設定によってどうでも答えを誘導することができることと同様、都合のいい手法として悪用してたようです(苦笑)。
また、一人当たり100平米という面積を基準としてゲレンデ面積で割ったりする計算をする手法を聞いたときは驚愕。ゲレンデはいくら混雑しても良いから、索道を建設するのだという誘導作戦?これ以上は言いませんが。
今なお、適正という考えが少ないと思うのです。索道待ちは少ないのに、ゲレンデが混んでいる。ゲレンデ滑るのが不快というゲレンデが今なおあるのです。
当時ザウスに象徴されたように狭いゲレンデに何人入るのでしょう。ザウス閉鎖の理由は、ゲストが減少したからと言うことでしたが、もともとあのゲレンデにはそんなに人は入らないのですよ。人が動くという発想が無かったとしか言いようがないと思いましたよ。
滑走スピードはビギナーでも時速20kmは出ています。中級者では40kmはあたりまえ。そのスピードに適したキャパシティがあるのです。 何事もキャパシティ・バランスが必要。
この手法を教わりたい方は是非連絡下さいな。
ゲストが減った・という根底を驚くほど理解できますよ!
スキー場に出かける人が10年前から5000万人に半減したものの、スキー場の数は減らない。
売上だって半減なわけ。
実は、売上は半減ではないのですよね。宿泊数が3分の1に落ち込んだ為ピーク時の40%以下が実態。
来場者の減少に合わせて、スキー場経営の方向は、経費削減に当然向かう。当然の方向ですかね。
その一番比重が高いのが人件費。
例えば、経営者はできるだけ効率よく、索道を回したい。しかし現場は安全管理のための人員は確保したい。この論争の行方は際限ないが、スキー場をネットワークで運営しているスキー場はこの効率はすこぶるいいのですいよね。行政も御岳ロープの事故を発端としてか、索道責任者に関わるシステムを一新してきた。人員の確保がこれまた頭の痛い課題となってきています。
が、なんともならないのが、索道の形態。
バブルの遺産であった自動循環、あれほど集客の神話を作ってきた索道がここにきて膨大な重荷となってきています。デチャッタブル方式の索道の経費負担が底なし状態ですね。
そりゃそうです。チェーン押送式のそのスタイルは部品点数も多いことで、経費負担の塊。
緊張度合いも高ければ安全性の反面ロープ負荷の高さによる交換。スプライス損傷。
何年かでやってくるグリップなどのオーバーオール負担は全ての経営者の悩みの種でしょう。
最近ではタイヤ押送が世界的に全盛であるのに、というより時代の流れか世界はタイヤ押送に一新しただけですが、、、、
私は個人的にはこのタイヤ押送式は大好きです。
なにせ部品点数が少なく、起終点の駅舎スペースが短く造成量など土木的にも経費削減が可能。
点数が少なくなったこととシステムの簡易化で、ランニングが随分と安価になっています。
別に索道会社の肩を持つわけではありませんんが、イニシャルも一時期より随分と安価となっていることもあり、なによりゲレンデの効率化や時代に即したレイアウトも可能とある場所が多数あります。
ゲレンデが効率化され来場者の乗車促進が図れさえすれば、売上拡大の可能性は増します。
そうなるとファイナンスの成立した事業計画だって可能なのです。
状況によっては、既存自動循環を撤去し、新規設置した方が事業性が取れる場合があるのですよ。
が、この乗車効率上昇するそして売上増大に結びつけるという基本的な概念が多くのスキー場が気づかず?復活へのチャンスを逃している実態もあるようですね。
私にしてみると、非常にシンプルなことだと思うのですがね。
事業計画策定の際の数字設定と根拠の提示が成立しなくては、ね。
ということで、経費削減を走る今日この頃ですが、集客のための戦略無くして、経費削減も成り立たない。今が来場者の底だ等と思いこんでおとなしくしているに限るという発想をもっていたとすると、そのスキー場は間違いなく破綻方向に進んでいきますよ。
経費削減というコンセプトは、イレギュラーな人員管理シチュエーションにいかに対応できるかの人員管理手法だと思うのですが、いかが?
<お問い合わせ・ご意見:cava@freestyle.co.jp>
売上だって半減なわけ。
実は、売上は半減ではないのですよね。宿泊数が3分の1に落ち込んだ為ピーク時の40%以下が実態。
来場者の減少に合わせて、スキー場経営の方向は、経費削減に当然向かう。当然の方向ですかね。
その一番比重が高いのが人件費。
例えば、経営者はできるだけ効率よく、索道を回したい。しかし現場は安全管理のための人員は確保したい。この論争の行方は際限ないが、スキー場をネットワークで運営しているスキー場はこの効率はすこぶるいいのですいよね。行政も御岳ロープの事故を発端としてか、索道責任者に関わるシステムを一新してきた。人員の確保がこれまた頭の痛い課題となってきています。
が、なんともならないのが、索道の形態。
バブルの遺産であった自動循環、あれほど集客の神話を作ってきた索道がここにきて膨大な重荷となってきています。デチャッタブル方式の索道の経費負担が底なし状態ですね。
そりゃそうです。チェーン押送式のそのスタイルは部品点数も多いことで、経費負担の塊。
緊張度合いも高ければ安全性の反面ロープ負荷の高さによる交換。スプライス損傷。
何年かでやってくるグリップなどのオーバーオール負担は全ての経営者の悩みの種でしょう。
最近ではタイヤ押送が世界的に全盛であるのに、というより時代の流れか世界はタイヤ押送に一新しただけですが、、、、
私は個人的にはこのタイヤ押送式は大好きです。
なにせ部品点数が少なく、起終点の駅舎スペースが短く造成量など土木的にも経費削減が可能。
点数が少なくなったこととシステムの簡易化で、ランニングが随分と安価になっています。
別に索道会社の肩を持つわけではありませんんが、イニシャルも一時期より随分と安価となっていることもあり、なによりゲレンデの効率化や時代に即したレイアウトも可能とある場所が多数あります。
ゲレンデが効率化され来場者の乗車促進が図れさえすれば、売上拡大の可能性は増します。
そうなるとファイナンスの成立した事業計画だって可能なのです。
状況によっては、既存自動循環を撤去し、新規設置した方が事業性が取れる場合があるのですよ。
が、この乗車効率上昇するそして売上増大に結びつけるという基本的な概念が多くのスキー場が気づかず?復活へのチャンスを逃している実態もあるようですね。
私にしてみると、非常にシンプルなことだと思うのですがね。
事業計画策定の際の数字設定と根拠の提示が成立しなくては、ね。
ということで、経費削減を走る今日この頃ですが、集客のための戦略無くして、経費削減も成り立たない。今が来場者の底だ等と思いこんでおとなしくしているに限るという発想をもっていたとすると、そのスキー場は間違いなく破綻方向に進んでいきますよ。
経費削減というコンセプトは、イレギュラーな人員管理シチュエーションにいかに対応できるかの人員管理手法だと思うのですが、いかが?
<お問い合わせ・ご意見:cava@freestyle.co.jp>
スキー場関係に関するデータというものをネット関係で検索してもなかなか表れてこないものです。
公開されないことで、閉鎖的と写り、個別や組織主義のため、業界の発展がとかく妨げられます。
これまた、世界で日本だけが鎖国状態。
アメリカではスキー場協会があって業界の促進のために資料データを公開しています。
それにより、経営者達は正しい分析を行えるわけです。
日本でのスキー場関係資料では、財団法人社会経済生産性本部より発刊されているレジャー白書が20年続いています。スキー場と言うより全てのレジャーですね。
私がスキー場のコンサル業を行った1986年から発刊されており、まさにアプレスキーの歴史と共に歩んでいる?(表現が逆ですよね・かなり自己中な表現で失礼)まさにバイブルとなっています。
余談ですが、白書が発行される7月下旬が毎年楽しみなのです。ただし、以前は5月には発売されていたのが7月となり、分析時期がずれてちょっと痛いかな。
次にNPOウィンターレジャーリーグが発刊するウィンターレジャー白書。
このデータは索道会社によるゲレンデでのリサーチ結果、スキー場経営に関係する高速道路の通行量などなど、楽しい情報が満載。
さて、このウィンターレジャー白書の中で、シーズン何日滑るのかというシーズンプレイ日というデータがあります。平均すると4日前後。
私はその中で、作者である坂倉先生の了承の元、プレイ日(スキー参加日数)5日以下と6日以上にて区分してみました。
この分岐点は、スキー誌やスノーボード誌の読者アンケートによる購読者の殆どが6日以上であることに着目し(注:全ての専門誌というわけではありませんが)、6日以上を積極層(コア層)、5日以下をマス層と勝手に階層化してみると、あ~~らわかりやすく分岐点だということがわかったのです。
ちなみに、2004年度参加人口(シーズン中スキー場に一回でも行った人)は6日以上層は17.6%(217万人)、5日以下層は82.4%(1013万人)。
参加<延べ人口=スキー場発生人口>では、6日以上層は45.3%(2520万人)、5日以下層は53.7%(3000万人)です。
しばらく続くスキー場来場者減少傾向は、参加回数が多いコア層が大幅に減少したためにゲレンデにとっては大きなダメージとなったことがこの数字から概ね伺えます。
マス層は、極端な数字変化が無く、ある程度安定してスキー場に出かけています。
スキー場経営は、このコア層の指向が強く表れていました。
メーカー、専門誌、ショップといった業界の意見に強く左右されています。
しかし、実際のゲレンデにいる人は、店に出かけず、本も買わない人たち=マス層がボリュームゾーンとしてスキー場の売上の殆どを占めているのです。
マスを無視したスキー場経営が蔓延ったことで、いとも簡単に客離れが起きたのだとも言えるかもしれません。言い方を変えると、市場とミスマッチな経営手法だったのでしょう。
市場は綺麗なピラミッド(三角形)を形成しないと将来性が問われるということがあります。
販売の多くは底辺なのですよ。
修練場所でもなく、大会会場でもない、スポーツ施設でもない、日本のスキー場は大衆レジャー施設なのですよ。もちろん自然環境の中、スポーツとしてのリスクはありますが、これらを全面にだすことでマスは遠ざかる。マス層を集めたいとなると経営の難度も増してきます。
さて、皆さんのスキー場はいかがなものでしょう?
私のマス・コア論です。85対15です。85%のマスのために経営しなくては・・・・・・
そして、底辺拡大しないとまだまだスキー場来場者数は減少しますよ!
公開されないことで、閉鎖的と写り、個別や組織主義のため、業界の発展がとかく妨げられます。
これまた、世界で日本だけが鎖国状態。
アメリカではスキー場協会があって業界の促進のために資料データを公開しています。
それにより、経営者達は正しい分析を行えるわけです。
日本でのスキー場関係資料では、財団法人社会経済生産性本部より発刊されているレジャー白書が20年続いています。スキー場と言うより全てのレジャーですね。
私がスキー場のコンサル業を行った1986年から発刊されており、まさにアプレスキーの歴史と共に歩んでいる?(表現が逆ですよね・かなり自己中な表現で失礼)まさにバイブルとなっています。
余談ですが、白書が発行される7月下旬が毎年楽しみなのです。ただし、以前は5月には発売されていたのが7月となり、分析時期がずれてちょっと痛いかな。
次にNPOウィンターレジャーリーグが発刊するウィンターレジャー白書。
このデータは索道会社によるゲレンデでのリサーチ結果、スキー場経営に関係する高速道路の通行量などなど、楽しい情報が満載。
さて、このウィンターレジャー白書の中で、シーズン何日滑るのかというシーズンプレイ日というデータがあります。平均すると4日前後。
私はその中で、作者である坂倉先生の了承の元、プレイ日(スキー参加日数)5日以下と6日以上にて区分してみました。
この分岐点は、スキー誌やスノーボード誌の読者アンケートによる購読者の殆どが6日以上であることに着目し(注:全ての専門誌というわけではありませんが)、6日以上を積極層(コア層)、5日以下をマス層と勝手に階層化してみると、あ~~らわかりやすく分岐点だということがわかったのです。
ちなみに、2004年度参加人口(シーズン中スキー場に一回でも行った人)は6日以上層は17.6%(217万人)、5日以下層は82.4%(1013万人)。
参加<延べ人口=スキー場発生人口>では、6日以上層は45.3%(2520万人)、5日以下層は53.7%(3000万人)です。
しばらく続くスキー場来場者減少傾向は、参加回数が多いコア層が大幅に減少したためにゲレンデにとっては大きなダメージとなったことがこの数字から概ね伺えます。
マス層は、極端な数字変化が無く、ある程度安定してスキー場に出かけています。
スキー場経営は、このコア層の指向が強く表れていました。
メーカー、専門誌、ショップといった業界の意見に強く左右されています。
しかし、実際のゲレンデにいる人は、店に出かけず、本も買わない人たち=マス層がボリュームゾーンとしてスキー場の売上の殆どを占めているのです。
マスを無視したスキー場経営が蔓延ったことで、いとも簡単に客離れが起きたのだとも言えるかもしれません。言い方を変えると、市場とミスマッチな経営手法だったのでしょう。
市場は綺麗なピラミッド(三角形)を形成しないと将来性が問われるということがあります。
販売の多くは底辺なのですよ。
修練場所でもなく、大会会場でもない、スポーツ施設でもない、日本のスキー場は大衆レジャー施設なのですよ。もちろん自然環境の中、スポーツとしてのリスクはありますが、これらを全面にだすことでマスは遠ざかる。マス層を集めたいとなると経営の難度も増してきます。
さて、皆さんのスキー場はいかがなものでしょう?
私のマス・コア論です。85対15です。85%のマスのために経営しなくては・・・・・・
そして、底辺拡大しないとまだまだスキー場来場者数は減少しますよ!
スキー場入り込み(来場者ともゲストとも言う)のピークは1992~3年。スキー用品の販売のピークは1992年。この時、日本全体でスキー場に約1億1千万人が出かけていたのですよ。
スキー板は250万台販売していた。そしてスキー参加人口、いわゆるスキー人口は1770万人だったのです。これらはレジャー白書に記載されています。
現在(2005年レジャー白書)は、スキー場には約5千万人の総来場者数。これはスノーボードも含めてのお話。また販売ではスキー板が30万台程度。
スノーボード板も30万台と公表されていますね。
それぞれの実数はより少ないと考えられる。いずれにせよ10年前の4分の1~5分の一程度なのですよ。
そして、スキー人口は710万人、スノーボードが520万人となっています。
合計すると、1230万人。
また、SAJの競技者登録数は、06年8月1日現在でアルペン、ノルディック、フリースタイル、スノーボード全て含めて約6千人。10年前の数字までは調査できませんが、この数字は比較するまでもないでしょう。
いや~~落ちたものですよね。
この実態をどう考えますかね。
私をスキーに連れて行ってという映画の影響は少なからずあっただろうけど、所詮一時的なブーム。
ウィンタースポーツを総じて引き上げる影響とは言えなかったね。
アメリカやヨーロッパではこの様な落ち込み方はしていません。
アメリカでは一時的に経営危機がありましたが、スキー場経営者の再編が広がった結果、人口は増加しています。
また、シャモニーやドゥザルプやトロアバレーといったフランスを見ても来場者は増加しているのです。
今や落ちているのは日本だけ。
世界でも例の無い落ち込みようです。
その原因は、一体何があるのでしょう?
スキー板は250万台販売していた。そしてスキー参加人口、いわゆるスキー人口は1770万人だったのです。これらはレジャー白書に記載されています。
現在(2005年レジャー白書)は、スキー場には約5千万人の総来場者数。これはスノーボードも含めてのお話。また販売ではスキー板が30万台程度。
スノーボード板も30万台と公表されていますね。
それぞれの実数はより少ないと考えられる。いずれにせよ10年前の4分の1~5分の一程度なのですよ。
そして、スキー人口は710万人、スノーボードが520万人となっています。
合計すると、1230万人。
また、SAJの競技者登録数は、06年8月1日現在でアルペン、ノルディック、フリースタイル、スノーボード全て含めて約6千人。10年前の数字までは調査できませんが、この数字は比較するまでもないでしょう。
いや~~落ちたものですよね。
この実態をどう考えますかね。
私をスキーに連れて行ってという映画の影響は少なからずあっただろうけど、所詮一時的なブーム。
ウィンタースポーツを総じて引き上げる影響とは言えなかったね。
アメリカやヨーロッパではこの様な落ち込み方はしていません。
アメリカでは一時的に経営危機がありましたが、スキー場経営者の再編が広がった結果、人口は増加しています。
また、シャモニーやドゥザルプやトロアバレーといったフランスを見ても来場者は増加しているのです。
今や落ちているのは日本だけ。
世界でも例の無い落ち込みようです。
その原因は、一体何があるのでしょう?
私自身の仕事を尋ねられる場合があります。
これが一言で説明することが難しい。伝えやすい安易な理由で、スキー場コンサルタント、あるいはスキー場設計コンサルタントという答え方をしています。
この表現は、わかりやすさの反面、いかがわしさもあるようです(苦笑)
では、具体的にどんな仕事をしているかというと、
(1)ゲレンデ設計
>踏査(ひたすら通年を通してスキー場計画地を歩く、冬テレマークで確認業務)冬にテレマークで滑りまくりの時は幸せです
>企画(安全性を元に仮説を立てて図面化する)図面が具体化してくる瞬間が楽しい。最も設計屋らしい部分のお仕事です。
>測量(安全性や工事上で重要な部分に絞って現地測量を行う)森林コンパスを使いこなした定番業務
>設計(工事基礎となる図化=単純作業で忍耐勝負)
>最後にマーキング(ズバリ伐採木のエリアを現地にシミュレーションする膨大な体力作業=個人的は大好き)という手順で行う(ゲレンデ設計とは安全に楽しくを前提に工事量を安価に安全に作ること)
(2)索道線路の企画・基本設計
(経済的で効率的な線路を選択して厳密な起終点の場所を選定、ゲレンデ計画ができたあとに線路がが具体化します)
(3)スキー場全体の基本計画
これは(1)(2)という導線計画が完璧に理想となったプランを元に、スキーインスキーアウトという概念をベースにセンターハウス、駐車場、宿泊スペースなど山岳都市計画と動線プランをかけあわせた真剣なお仕事。
私は、89年にフランスネージュインターナショナルというフランス政府山岳施設観光局(SEATM)で研修させていただき、この部門のディプロマを頂きました。と言ってもそんなだいそれたものではないのです。
スキー場設計を日本では学ぶところが無く、アメリカかこのSEATMしかなかったのですよ。余談ですが、日本のスキー場設計も学問的な背景をともなう設計技術より、索道を立てるための口実と言われても良い時代があったのです。この分野で仕事をしたくても学ぶところがない!だから探して探してやっとたどりついて学びさせてもらったのです。
が、しかしですよ、日本のリゾートではこの技術を有効利用していただける、または設計させていただける機会が非常に少なく、宝の持ち腐れと知人に揶揄されました。今持ってそうかもしれません。
(4)リサーチ
設計だけで収まらないのがスキー場。設計できたボリュームで一体どのくらいの人が来るかを、統計計算を行ってシュミレーションを行います。私は重回帰分析が好きでよく利用しました。単純回帰も使いましたが、回帰分析は使いでの変数設定でいくらでも数値が変動するため、バブリーなシュミレーションとも自己分析。比較分析には有効ですが事業予測、特にスキー場予測には無理がありましたね。ということで、ハフモデル分析に落ち着き、今でもこのシュミレーションは使っています。
統計処理することで数字武装(企画書に花を添える)が可能となり、もちろん予測数値が見えてきます。
(4)事業計画策定
土木設計と索道設計を行うことで投資額が詳細に判明できます。それと予測数値と照らし合わせて、いよいよお金の返済計画。これが大変でした。
自分が直接返済するわけではないですから、他人事のように見られてしまいがち。
特に索道会社の下請けで索道のセールス用途でもあったことで、反面信頼性が問われられます。
索道売りつけたいから最もらしい企画書なのだろう。とクライアントの視線は冷たい。そりゃそうです。必死に返済するのはクライアントさんなのですからね。
が、と言っても主要なロープウェイを何本か、リフトも数十本、私の作成した企画書が氾濫した?時代もあったようです。
*この4項目のお仕事を1986年から今にいたって行っております。
が、最近は新規の開発はご時世でリニューアルに変化しましたね。
(5)マーケティング業務に進出
索道企画を行っている内に、企画を持ってくる前に客連れてこい!とクライアントさん(スキー場経営者)から本音を言われるようになりましたね。
そりゃそうでしょう。
人ごとのように提案するな、その数値の元となる客がいなけりゃ、砂上の計画だろ!
もともと、フリースタイルスキーをやっていただけに、私は非常に柔軟です。
そしてフリースタイルのおかげで、知らぬ内にソフトをもっていました。
ゲレンデのイベントができ、フリースタイルコースが造れて、ということで92年から今で言うディガーの走りを始めていました。
このあたりの詳細は別の機会として、スキー場に集客、送客することが今では我が社の主業となりつつあります。
そうなると索道も売れるだろうと思いきや、設計業務は1999年から品薄状態。
いまでは、事業企画、送客集客、デューデリジェンスといった仕事が主になってきています。
そうそう、それとスポーツ施設経営(ウォータージャンプ)、ペイントボール機器の販売、スキー場運営の受託と言った業務も行っています。
<お問い合わせ・ご意見:cava@freestyle.co.jp>
これが一言で説明することが難しい。伝えやすい安易な理由で、スキー場コンサルタント、あるいはスキー場設計コンサルタントという答え方をしています。
この表現は、わかりやすさの反面、いかがわしさもあるようです(苦笑)
では、具体的にどんな仕事をしているかというと、
(1)ゲレンデ設計
>踏査(ひたすら通年を通してスキー場計画地を歩く、冬テレマークで確認業務)冬にテレマークで滑りまくりの時は幸せです
>企画(安全性を元に仮説を立てて図面化する)図面が具体化してくる瞬間が楽しい。最も設計屋らしい部分のお仕事です。
>測量(安全性や工事上で重要な部分に絞って現地測量を行う)森林コンパスを使いこなした定番業務
>設計(工事基礎となる図化=単純作業で忍耐勝負)
>最後にマーキング(ズバリ伐採木のエリアを現地にシミュレーションする膨大な体力作業=個人的は大好き)という手順で行う(ゲレンデ設計とは安全に楽しくを前提に工事量を安価に安全に作ること)
(2)索道線路の企画・基本設計
(経済的で効率的な線路を選択して厳密な起終点の場所を選定、ゲレンデ計画ができたあとに線路がが具体化します)
(3)スキー場全体の基本計画
これは(1)(2)という導線計画が完璧に理想となったプランを元に、スキーインスキーアウトという概念をベースにセンターハウス、駐車場、宿泊スペースなど山岳都市計画と動線プランをかけあわせた真剣なお仕事。
私は、89年にフランスネージュインターナショナルというフランス政府山岳施設観光局(SEATM)で研修させていただき、この部門のディプロマを頂きました。と言ってもそんなだいそれたものではないのです。
スキー場設計を日本では学ぶところが無く、アメリカかこのSEATMしかなかったのですよ。余談ですが、日本のスキー場設計も学問的な背景をともなう設計技術より、索道を立てるための口実と言われても良い時代があったのです。この分野で仕事をしたくても学ぶところがない!だから探して探してやっとたどりついて学びさせてもらったのです。
が、しかしですよ、日本のリゾートではこの技術を有効利用していただける、または設計させていただける機会が非常に少なく、宝の持ち腐れと知人に揶揄されました。今持ってそうかもしれません。
(4)リサーチ
設計だけで収まらないのがスキー場。設計できたボリュームで一体どのくらいの人が来るかを、統計計算を行ってシュミレーションを行います。私は重回帰分析が好きでよく利用しました。単純回帰も使いましたが、回帰分析は使いでの変数設定でいくらでも数値が変動するため、バブリーなシュミレーションとも自己分析。比較分析には有効ですが事業予測、特にスキー場予測には無理がありましたね。ということで、ハフモデル分析に落ち着き、今でもこのシュミレーションは使っています。
統計処理することで数字武装(企画書に花を添える)が可能となり、もちろん予測数値が見えてきます。
(4)事業計画策定
土木設計と索道設計を行うことで投資額が詳細に判明できます。それと予測数値と照らし合わせて、いよいよお金の返済計画。これが大変でした。
自分が直接返済するわけではないですから、他人事のように見られてしまいがち。
特に索道会社の下請けで索道のセールス用途でもあったことで、反面信頼性が問われられます。
索道売りつけたいから最もらしい企画書なのだろう。とクライアントの視線は冷たい。そりゃそうです。必死に返済するのはクライアントさんなのですからね。
が、と言っても主要なロープウェイを何本か、リフトも数十本、私の作成した企画書が氾濫した?時代もあったようです。
*この4項目のお仕事を1986年から今にいたって行っております。
が、最近は新規の開発はご時世でリニューアルに変化しましたね。
(5)マーケティング業務に進出
索道企画を行っている内に、企画を持ってくる前に客連れてこい!とクライアントさん(スキー場経営者)から本音を言われるようになりましたね。
そりゃそうでしょう。
人ごとのように提案するな、その数値の元となる客がいなけりゃ、砂上の計画だろ!
もともと、フリースタイルスキーをやっていただけに、私は非常に柔軟です。
そしてフリースタイルのおかげで、知らぬ内にソフトをもっていました。
ゲレンデのイベントができ、フリースタイルコースが造れて、ということで92年から今で言うディガーの走りを始めていました。
このあたりの詳細は別の機会として、スキー場に集客、送客することが今では我が社の主業となりつつあります。
そうなると索道も売れるだろうと思いきや、設計業務は1999年から品薄状態。
いまでは、事業企画、送客集客、デューデリジェンスといった仕事が主になってきています。
そうそう、それとスポーツ施設経営(ウォータージャンプ)、ペイントボール機器の販売、スキー場運営の受託と言った業務も行っています。
<お問い合わせ・ご意見:cava@freestyle.co.jp>
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