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スキー場活性化・スキー場再生再建・スキー場ビジネス・スキー場経営・スキー場運営

スノービジネス、スキー場運営、スキー場設計、スキー場マーケティングの実態を独断で紹介
パークの免責
またまた出張。
例年この時期、冬が近づくと出かける事が多くなります。
今回はAir利用と言うことで快適でしたが、いつもはマイカー。私は年間5万キロ走るので、たった4年で新車が・・・・・・・まあ、それにしても久しぶりの”広島風お好み”はうまかったです。

さて、いよいよパークのお話は佳境に!?

スキー場のパーク入口には、注意書きの看板がありますよね。
よく見られるのが、「全て自己責任で遊んでください。当スキー場は一切責任を持ちません」
表現は簡略化しましたが、この手の記述の看板が多い。みなさんのスキー場でも思い当たる人はおみえでしょう。

当然ながら、この看板全く法的には無効なのですよねぇ。
自己責任を持ってもらうことは必要です。これは当然の事柄。
しかし、一切責任を持たないと言うことは、いくらなんでも・こりゃ認められないでしょう。

利用者の責任が明確な場合は責任負担は利用者が大きいものの、それ以外はスキー場責任の方が重いというケースは多いようです。
スキー場は、”人工的な造作物”を提供し、それにより集客・販売を行い利益を得ています。
スキー場の利益誘導のために作っている!
今さら、愛好者達が勝手に作っているなどと言う人はいないでしょう。
少なくとも一般顧客が利用するのですから、売上を伴うわけだから、利益誘導を目的としているのですから、何も責任は無いとは言えないはず。

自然状況で刻々と変化すること、転倒やエッジングなど利用者による施設の変形、といった事柄は予測できる施設変化の状況です。この場合は、利用者の事前の判断は問われるでしょう。しかしそれ以上に以下の事柄のため、施設側の管理が当然問われる要素が大きくなります。

スキー場の皆さんが言われる言葉の中に、ピントが違うことが一つあります。
「利用する側が事前に施設を判断して利用するのがマナーでありエチケットだ。危険な状況であれば自己判断で利用しない方が良い。それぐらいの判断があって利用して欲しいよ。」うーん、これって、自分の都合じゃないかな。

重ねて言います。”施設提供者はスキー場”です。

全ての利用者は、専門誌などの情報により事前にルールを知っているのですかね。
または、何がルールでマナーか、何がどうしたら危ないかという基本的なことを正しく伝えているのでしょうか?スクールで安全な技術やマナーを学びましたか?あるいは義務づけしていますか。

これらの事柄を全て行った上で起こる事故は、利用者責任をある意味問えるでしょうが、スクールも講習もルールや基本技術の徹底した導入を行っていない場合は、一方的に利用者には問えまないでしょ。

パーク内のテーブル一つをとっても、”全国共通の安全基準も無い状況下”で、スキー場のディガー達に彼らの感覚や経験を基に管理をさせている。これってかなり恐ろしいことですよ。
ビギナーであり多くの利用者は、スキー場で提供している施設を信頼して、ビギナーと書いているから私でも大丈夫かな・と考えて利用する。
しかし、その施設が信頼できない物だったら、いかがでしょう?
ビギナーが、安全基準を正しく理解していると思いますか?

以前書きました”マス”の人たちがパークを利用しだしています。
今までは、パークの利用者はルールもマナーも知っている”コア”の人が大半でした。
しかしコア化しすぎたため、パーク利用者が減少してきました。
それと、コアの人口自体も減少し、コア顧客の取り合いという現象が起きています。このことは多くのスキー場の方は思い当たるでしょう。
つまり、経営のためにはマスが利用しなくては成りたたない。
しかし、そのマスはルールもマナーもテクニックに対しても知識レベルは低い。
85%のマスのために、スキー場が行うべき事をしなくてはならない!ということです。

このブログは、利用者の方も読まれていることで、この記述はスキー場の方々に不利益になるかもしれません。
が、自己の利益誘導が優先され、施設提供側の責任所在が不明な場合が多いために、正しい情報を誰かが伝達しなくてはならないと思い立ちました。

自社の施設に自信が無ければ、以下の告知がいいかも。
「当施設は、安全な飛び方やマナー・ルールをご存じな方のみご利用下さい」とか
「当施設は”常に”安全とは言えません!危険な場合もありますので、わからなかったらスキー場に問い合わせください。」また
「自己責任でご利用下さい。施設の管理責任はスキー場が行っています。安心してご利用下さい。」
施設管理責任に重ねてサービス業なのですから、このぐらいを表示することができる自信と責任をもって取り組まれて下さいな。



ちなみに、弊社の施設は設計図書・安全管理マニュアル・看板掲示などなど安全管理面でいかに事故を発生させないかをテーマに取り組んでおります。現在は飛び系の施設は責任の所在が明確とされない形態では行っていません。昨年は14カ所で”クロス”を作っています。

<お問い合わせ・ご意見:cava@freestyle.co.jp>
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